独立行政法人国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター

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おひさまつうしん

TOPICS

カンボジア紀行

2016/08/02〜08/09

 2016年8月2日から9日まで、救急医療における人材育成を通したプロジェクトの一環としてカンボジア王国に行ってまいりました。

 カンボジアについて少しご紹介します。場所はインドシナ半島南部に位置し、面積は日本の約半分です。首都はプノンペンで、国民のほとんどがクメール語を話します。ご存知の方も多いと思いますが、12世紀前半から建立されたアンコールワットは世界的にとても有名で、実際に私も訪れて、彫刻の繊細さと規模には圧倒されました。江戸時代に一人の日本人が訪れたそうですが、あまりにもきらびやかな場所であったため天竺と間違えたというのは納得です。そして、1975年にクメールルージュのポル・ポトにより、人口の3分の1が虐殺されたという悲しい歴史もある国です。

 私を含め参加する4名は、19時半に高松を出発し、バンコクでトランジットして、翌朝9時にプノンペンに到着しました。

 今回は主に国立小児病院の見学と、スヴァイリエン州で医師等を対象に外傷について講義を行いました。スヴァイリエン州はカンボジアの南東部に位置し、ベトナムとの国境に接しています。そして最も貧しい州のひとつです。ちなみに、タイとの国境付近は地雷が多くあり危険ですが、ベトナム側は安全だそうです。現在スヴァイリエン病院の救急車は6台ありますが、ほとんどが機能していない状態で、救急医療分野の人材育成や地域住民への知識の普及が必要とされています。

 外傷の講義は、高価な医療資機材がなくても外傷死を減少させることが可能である、「観察」を中心に行いました。患者の重症度や緊急度が観察である程度分かれば、搬送しなければいけないという判断ができます。講義はいつもシーンとしてしまうらしく少し心配していましたが、結果は・・・・・とても熱心に聴いてくれ、特に骨盤骨折については多くの質問がありました。少しほっとしました。

 国立小児病院は、1974年に建築されましたが内戦のため開設されませんでした。1980年に診療が始まり無料で小児の診療をしていましたが、2010年からは有料で診察を行っています。現在はベッド数150床、医師109名、看護師200名、外来患者は1日に約300名が受診します。呼吸器疾患と下痢の患者が多いそうです。問題点は、十分な医療資機材がなく、医師が学ぶ機会がないことです。

 食事は現地の人が行くレストランに行きましたが、とてもおいしかったです。印象的だったのは、タランチュラで有名な場所があり、フライしたタランチュラをトレイに山盛りに乗せて持ってきてくれます。1匹50円で買うことができます。私は食べることができませんでしたが、興味のある方はいかがでしょうか?気候は、8月は雨季で日本と同じような暑さですが、夜は比較的過ごしやすくなります。そして独特の風が吹き、空がだんだん暗くなると、バケツをひっくり返したようなスコールがやってきます。一度は体験してみる価値ありです。


 今回、このような貴重な経験をさせていただき、大変感謝しております。それと同時に、恵まれている私たちは、何か出来ることをしなければいけないと感じました。特に人材育成は重要で、しかも継続して行うことに意味があります。私自身、または病院として国際貢献をどのように果たしていくか、常に考え、迅速に対応していく能力が求められていると思いました。

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